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㊗アジアン・ポップ展 入場者数3万人達成

「アジアン・ポップ展」は引き続きたくさんのお客様で賑わうなか、8月9日に入場者数が3万人を越えました!! 栄えある3万人目の入場者となったのは、福岡にお住まいでイタリアご出身のシルビアさんです☺️ シルビアさんは「イタリアのミラノ近くの北部に住む夏休みで母親が福岡に来たので、息子も一緒に3人であじびに来ました。ポップカルチャーとアジアの力を感じる作品にとても興味が湧きました。また、欧米の文化とアジアの文化の融合が作品を通して感じられ、とても面白かったです。」とのご感想をいただきました。シルビアさんには、当館の総館長より特製のアジアン・ポップ展トートバッグなどの記念品が贈呈されました🎉 展覧会終了の9月3日(火)まで残り1カ月を切りました!まだご覧になられてない方はぜひお越しください😃
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アジアン・ポップ展 入場者数2万人達成

  4 月 3 日に開幕した「アジアン・ポップ展」は、引き続きたくさんのお客様で賑わうなか、 7 月 11 日に入場者数が 2 万人を越えました!! 栄えある 2 万人目の入場者となったのは、香港からご来館された梁(リャン)さんです ☺ ️ 梁さんは「香港から観光で、北九州と福岡を訪問しました。日本に来たのは初めてです。 映像を撮っているので美術作品にはもともと関心があります。アジアン・ポップ展はいろいろな時代と地域の作品が観られてよかったです。それぞれの作品には各時代や地域の背景があり、それらに対する作家個人の考えも現れているのがよくわかりました。」とのご感想をいただきました。 梁さんには、当館の総館長から記念品として、図録「アジアコレクション 100 」、ステッカー、クリアファイルなどが贈られました 🎉 2 万人という多くのお客様にご鑑賞いただけていることに福岡アジア美術館スタッフ一同大きな感動と喜びを感じております 🙌 展覧会は 9 月 3 日 ( 火 ) まで続きますので、まだご覧になられてない方はぜひお越しください 😃 そして現在、アジアン・ポップ展オリジナルステッカーのプレゼントキャンペーンを実施しています 🎁 SNS に対象のハッシュタグをつけて写真を投稿してくださった方に、展覧会オリジナルステッカーをプレゼントします!詳細は添付の画像をご確認ください。期間は 9 月 3 日 ( 火 ) まで、無くなり次第終了ですのでよろしくお願いいたします!

日本(語)で読むアジア美術  「アジア美術資料室」に文献データベース追加

  このたび、ウェブサイト 「アジア美術資料室 」 に文献データベースを新設し、年表データベースも追加しました。下記のトップページで赤線で囲んだメニューからいろいろなキーワードで検索してみてください。 文献データベース は 日本語 1622 件、英語 882 件。(英語のほうが少ないのは、このウェブサイト自体が日本語利用者を主な対象としているので、英語は日本語のあるもの、つまり日本で出版された日英バイリンガルの文献だけを掲載しているからです。)あまりにデータが膨大になるのを避けるため、新聞記事は原則的に掲載せず、雑誌も学術誌や美術専門誌を基本としているうえ、文献の選択も私の経験と判断に基づくために決して網羅的ではありません。ですから、実際にはこの数字をはるかに上回る回数で、日本語によるアジア近現代美術文献が出版されたことになります。しかし、このような限定をふまえつつも、掲載分だけで 1000 件を優に超える日本語文献があることに驚かれるのではないでしょうか。 上の画面は「詳細検索」で、「対象地域」の「インド」を選んで検索、刊行年を古→新で並び替え(ソート)したもの。一番古いのは、 1916 年発行の『ビヂットラ美術学校印度画集』 で   、これはこの年の 5 ~ 9 月に来日したインドのノーベル賞詩人ラビンドラナート・タゴール(ベンガル語読み=ロビンドロナト・タクル)が東京で開催した展覧会の図録で、インド近代美術の創成を告げる作品群が掲載されています。これに先立つ 1902 ~ 3 年に岡倉天心、横山大観、菱田春草がインドでタゴールとその一族に出会い、インド画家による「ウォッシュ・テクニック」誕生の契機となったのはアジア近代美術史上最も輝かしい美術家交流の1ページであり、その交流の成果としてこの展覧会があったのです。 なおその次に古い 「アジア美術家会議の報告」(1959 年) を 書いた阿部展也(のぶや、本名は芳文、 1913 ~ 71 年)とは、戦前に瀧口修造にも評価されたシュルレアリスム画家で、戦後の荒廃した風景を象徴的に描いて美術史に名を残す人です。興味深いことに、阿部は、 1942 年マニラで開かれた、 フェルナンド・アモルソロ や ヴィクト

シルクロードは、“おしゃれロード”?!

数多くの中国の展覧会が開かれてきましたが、シルクロードに絞った展覧会は実はあまり行われていません。そのため、現在開催中の「世界遺産 大シルクロード展」は、200点もの文物でシルクロードの全貌をご覧いただくことができる貴重な機会になっています。しかも、そのうち日本の国宝に相当する「一級文物」が45点にものぼります。今回は、この中から“おしゃれ”な品々をご紹介しましょう。 筆者が30年余り前に旅したカシュガルの日曜市の写真です。鮮やかな糸を売るお店でした。 カシュガルの日曜市では、様々な人びとがあらゆるものを売買していて、往時のシルクロードの交易を忍ばせるのに十分でした。 《半人半馬および武人像壁掛》 前2~後2世紀 新疆ウィグル自治区博物館所蔵(ホータン出土) 絵ではなく、顔の陰影まで織り込まれた綴織の壁掛です。ギリシャ神話に登場するケンタウロスと西域の胡人を組み合わせた異国情趣漂うデザインも、臙脂と紺の配色も、織の技術の高さも、見事!の一言。もとは大きな壁かけでしたが、出土したときは被葬者のズボンに仕立てられていました。そのアイデアの斬新さに驚きますが、きっと生前、被葬者の愛用品だったのでしょう。 日本では朽ちてしまう染織品も、乾燥した気候のために鮮やかなまま、2000年の時を越えて伝わっています。  《草花文綴織靴》 1~5世紀  新疆ウィグル博物館所蔵(ニヤ出土) これはショートブーツです。甲の部分は綴織の草花、側面は綾織による繧繝模様です。虹のように美しいグラデーションはとても繊細。靴底にはフェルトが敷かれてフカフカ。これに足をくるんでいた被葬者はミイラ化していましたが、身につけていたものはどれも良好な状態でした。どのような女性で、どんな人生を歩んだ人だったのでしょうね。 先の壁掛や靴は、タクラマカン砂漠の南側を通るの西域南道沿いの遺跡から出土したものですが、筆者が旅したのは砂漠の北側の天山南路。砂漠を通る路は写真のように低木と砂と岩だらけです。そこをバスで2泊3日かけてカシュガルからトルファンへ。30年も前ですから、バスには冷房もリクライニングシートもなし。途中の街でとった食事も、食材がトマトやジャガイモ、羊肉、小麦粉などに限られていました。そしてトイレはとても開放的! こんな愉快な旅はもうできませんが、駱駝とバスの違いこそあれ、紀元前2世紀から15世紀半ば

シンガポールで見た熱帯の近代美術……という文脈を超えて

 11 月下旬にお休みをとって久しぶりにシンガポールに行ってきました。コロナ明け後初めての海外旅行でした。安い航空券があったと思ったら燃料サーチャージがやたら高い!だからというわけではないですが激安のホテルを探してキャンセル代不要というのでいったん予約したら「うちはカーテンで区切るベッドだけでロッカーもないがいいか」と、えらく親切な (笑) 確認(警告)メールきたので 即キャンセルして、特別価格でお得なホテル(個室)に変更。眺めがよさそうな名前のホテルだけど窓のない部屋でしたが。 シンガポール美術館( Singapore Art Museum )は改装中なのでギャラリーの集まる倉庫のスペースを借りて、最近日本での立て続けの大型個展で注目された ホー・ズーニエンの個展 ( アジ美所蔵 作家です)。 アジア文明博物館 、 国立博物館 、シンガポール大学美術館もそれぞれジミながら興味深い展覧会をやってましたが、今回の目玉は、 国立ギャラリー (National Gallery Singapore) の「 熱帯 東南アジアとラテンアメリカの物語(Tropical: Stories from Southeast Asia and Latin America) 」。この巨大美術館の開館記念展にはアジ美の所蔵品を多数長期貸し出ししたことを覚えてますか? 東南アジアに重点があるとはいえ、アジア広域の、特に近代美術の歴史を掘り起こしていく美術館としては世界随一で、特に、東南アジアと欧米を含む世界各地との交流や関係を探求する点でも意欲的であり、この「熱帯」展もそのような美術館の底力を誇る展覧会といっていいでしょう。  この展覧会は、東南アジアとラテンアメリカの近代美術が、ヨーロッパと米国による植民地化と、そこからの自由と独立を求める運動として展開したという両地域の共通性から出発しています。そこで両地域の平行・対比を見せるため、床から立ち上がる透明パネル(「クリスタル・イーゼル」)に2作品をセットで見せるというきわめて大胆な展示をおこなっていました。 Gallery 1: 怠惰な現地人という神話(The Myth of the Lazy Native)  それによって異なる地域の作品の組み合わせが明確になるだけでなく、観客は会場に入って真正面に、宙に浮いたような多数の作品と対峙す

明けましておめでとうございます。

  明けましておめでとうございます。 2024 年も福岡アジア美術館をどうぞよろしくお願いいたします。   当館は 1999 (平成 11 )年にオープンし、本年 3 月 6 日で開館 25 年を迎えます。 これまで、数々の展覧会開催やアーティスト・イン・レジデンス事業などを通じて、アジア近現代美術の魅力を発信してまいりました。 これからも市民の皆さまのみならず、国内外からの来訪者の皆さまにも、さらに親しまれる美術館を目指して、スタッフ一同、取り組んでまいります。 新年は 1 月 2 日より開館し「世界遺産 大シルクロード展」が 開幕します。また同時に、当館所蔵品のエッセンスを展示した「福岡アジア美術館ベストコレクション」も開催中です。ぜひお気軽にお立ち寄り、ご鑑賞ください。 また、 1 月初旬より、国内外のアーティスト3名が福岡に滞在し、舞鶴公園内の Artist Cafe Fukuoka のスタジオで制作を行うことになっています。3月の成果展にご期待ください。   2024 年は辰年です。辰=龍・竜は、十二支の中では唯一、空想上の生き物で、日本国内では龍を祀る神社が数多く存在するなど、縁起が良いものとして古くから人々の信仰を集めてきました。また龍にまつわる言葉、例えば「登竜門」や「画竜点睛」などもたくさんあって、空想上の生き物ではありますが、私たちにはとっては身近な干支ですね。 本年が皆さまにとりまして、天を翔ける龍のように、飛躍の年となりますよう心から祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。   福岡アジア美術館 総館長  白石 将俊

美術館で本を楽しむ

  美術館には図書室があることをご存知ですか? 日本全国津々浦々大小様々な美術館が存在していますが、「図書室」という名称を持たなくても調査・研究のための書籍や資料が並んだ書架は館内に必ず存在します。 そして中には司書を配置し、ミュージアム・ライブラリとして一般に公開している図書室もあります。 そう、アジア美術館もその一つ。当館 8 階奥の方、あじびホールの手前に閲覧席数 6 席の小さな図書閲覧室があります。実はこの図書室の奥には、 6 万冊もの本が並ぶ表からは見えない閉架式の集密書架があります。 アジアの近現代美術に関する専門図書室として、所蔵作家や作品を調査・研究するため、その関連のある国や地域の歴史、文化、社会などの背景を知るため、そして研究者や展覧会の成果物を活用できるように図書室の資料は整理されています。 図書閲覧室   そして当館の蔵書を楽しめる第 2 のスペースが、ブックカフェ形式で国内外のアジア・アート・旅に関する書籍が閲覧できる 7 階のアートカフェです。ここに並ぶ約 1 万冊の本は、閉架書庫から選書されたものです。 現在では、本を読むためにアートカフェに足を運んでくださる方もいて「本も一緒に楽しめる美術館」というイメージが少しずつ広がってきているのではないかと感じています。 アートカフェ 先月からは、 オンラインで図書室の蔵書が検索できる サイト ( https://ajibi.opac.jp/ ) を公開しました。当館の検索ポイントはやはりアジアの作家たちです。独自の入力項目を設定し、展覧会図録に図版が掲載されている作家名をコツコツと入力してきました。この作家名がキーワード検索によりヒットするので、アジア美術の情報を求める方にとって、さらに詳細な情報を提供できるようになりました。 資料の特性上、一般に流通していない資料が多く、保存・管理上の観点からも一般の公共図書館のように貸出や複写サービスは提供していません。それでも、普段あまり手に取ることのないアジア美術に関する本をもっと知ってほしい、本格的に知りたい方への調査・研究の手助けになれれば、ということで公開しています。 私事ですが、イチ図書