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新ウェブサイト「アジア美術資料室」使い方指南 中級編①②③

アジア美術資料室」使い方指南  第5回 


小出しにしたほうが余談含めてブログらしくていいのかと思いましたがなんだかあんまりダラダラ続くのもどうかなとも思い始めたので中級編は一挙掲載しちゃいます(あのアニメ結局見ないまま)。一挙掲載というほどエラそうなものではないのですが。


「調べる」年表 一覧(どんな時代?)

1900~1929、1930~1949など、トップから興味のある年代を選んでください。

(なおこの年代区分自体、既存文献に依拠したものでも、国際的なアジア美術研究で共通認識のあるものでもありません。この「資料室」サイトの独自の「仮説」です、内容を見ていくうちにいずれ別の時代区分ができてくるかもしれません。)

全アジア、全種別の事項が、まったく年代順だけで並んで出てきますので、上から順に見ていきましょう。














たとえば19701989では、日本は大阪万博のあとで政治的にも文化的にも比較的静穏だったようですが、タイや韓国、ミャンマー(当時ビルマ)では激しい民主化運動が起こり、そこから韓国民衆美術、中国の〈星星〉や85美術運動、シンガポールの〈アーティスト・ヴィレッジ〉、ミャンマーの〈ガンゴー・ヴィレッジ〉などが立ち上がっていくことで現在のアジア美術の国際化への道を切りひらいた、劇的な展開を示した時代でした。この流れのなかで1980年からの福岡市美術館での「アジア美術展」もあったのです。この時代、ものすごい盛り上がりなので、見るたびに興奮します(興奮できたら免許皆伝です)。

しかし個々の事項についてあまり詳しく記述する余裕はありませんので、キーワード(たとえば「美麗島事件」)をコピペしてネット検索をしてみてください。


「調べる」年表 検索(行ったことがある、行ってみたい地域)

「詳細検索」で地域(場所)で「モンゴル」で検索。下の「もっと見る」をクリックすれば16件表示。「開始年」(古新)で年代順に並びかえ。















すると、清朝からの独立、社会主義革命とそれによるソ連美術の影響、社会主義政府の崩壊という大きな歴史のなかで美術が展開したことがわかります。

ただ歴史を知りたいだけならいくらでもネットで検索できます。ここでは詳細検索の「事項種別」で「政治」だけ選べばいいのですが、あえて種別のちがいを無視して美術の流れが大きな政治的変動のなかにあったことがわかるのがこの年表ならではの表示です。


 サイト内検索(お気に入りの作家)

いろいろな項目に出てきる可能性があるので、「フリーワード検索」で、たとえば「ヘリ・ドノ」で検索。












並び替えで1992年「東南アジアのニューアート 美術前線北上中」が日本での紹介歴では最古。国際交流基金による東南アジアの先端的な美術を紹介する展覧会で、翌年のオーストラリアでの「1回アジア太平洋トリエンナーレ」にも選ばれてますから、ヘリ・ドノが東南アジア美術の国際化への先鋒だったことがわかりますね。いずれ本サイトで追加したい「重要作家」当確作家です。

(作家名検索での注意=日本でのカタカナ表記は展覧会ごとに一定してませんので、日本語で出ないときは上部のメニューで英語に切り替えて英語スペルで検索してみてください。ヘリ・ドノの場合はHeri Donoでブレはありません。)

(つづく~次回で最終回のはず)