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新ウェブサイト「アジア美術資料室」使い方指南 初級編③(自分基準1)

アジア美術資料室」使い方指南  第3回 


では次に、「調べる」メニューで、もうちょっと「データベース」ならではの使い方に入ります。

でも多くの方が「アジア美術なんて何も知らないので何をどう調べればいいのか」とお思いでしょうから、いっそ、「自分基準」やってやりましょう某アニメキャラのせりふ。知らない人はコピペで検索してね。私も見てないんだけど

自分基準1:福岡で何があった?

ネットだから(日本語読める人なら)世界のどこにいてもいいのですがとりあえずローカルな例で。

トップから「調べる」→「年表 検索」→「フリーワード検索」

キーワードで「福岡」と入れて検索。

・右上の「並び替え」で「開始年」(古新)で年代順にソート(並び替え)。

・「もっと見る」で下にスクロールすれば新しい事項が出る

「福岡」という文字で探すため「福岡アジア美術館」所蔵作家とかブログなども拾われるので64件も出ますが、ほとんどは福岡で開催された展覧会です。同じ検索で「東京」だと112件ですから、首都圏集中で展開するのが近現代美術の常であることを考えれば、半分以上の福岡は相当に多いといってもいいでしょう。福岡市美以後の福岡が、日本における(いや、世界における!)アジア現代美術紹介の先駆けだったことはもっと市民の方々にも知っていただきたいと思います。

ところで、よく見れば、1965年にも福岡「証券ビル」で「アジア現代美術展」が! 何これ?? 香港のキャセイ航空による史上初のアジア現代美術展?














なおこのサイトは和英バイリンガルなのですが、和英を完全に分ける構造になっていて、英語でネット検索するためにこの年表の英語画面にとぶには、詳細画面の一番下の「管理番号」をコピーして、英語のChronology Searchのキーワードで検索しないといけません(直リンク設定すればいいのだろうけど)…するとこれが出ます 
The first exhibition of Asian contemporary art by Cathay|Search Result List|Chronology|Exploring|Asian Art Resource Room (asianart-gateway.jp)
(6/1 論文へのリンク、日本語→英語への直リンクを設定しました)

ちなみにこの展覧会は、筆者が福岡の1960年代美術の新聞切り抜きを某美術館で見せてもらったときに見つけたもので、びっくりして、初代アジ美館長の安永幸一氏に見てないか訊いたところ、あいにく福岡にいなかった時期。またシンガポール、台北、バンコクなどの研究者に知らせて、シンガポールの新聞にのったこの展覧会の記事を見つけてもらいました。ちょうどそういうタイミングで出会ったのが、香港からアジ美レジデンス(サポートプログラム)参加のパン・ルーさん。香港の航空会社キャセイ・パシフィック主催展ですから香港の人に調べてもらうのがいいと思い情報提供すると、さっそく調べて論文にしてもらいました! 下記は香港理工大学(Hong Kong Polytecnic University)のサイト。

Imagining asia through a tour of the orient: Cathay pacific’s contemporary art in asia exhibition of 1965(東洋旅行でアジアを想像する キャセイ・パシフィックによる1965年のアジア現代美術展) 

ただし、巡回先の各地に資料は残っていると思われるものの、未だに正確な巡回情報(会期・会場)、出品作家は一部しか明らかになっていません。この1965年の展覧会を福岡(または東京、大阪)でご覧になった方はいないでしょうか? パンフとか写真とかお持ちの方はぜひご連絡ください!

(6/1編集)

(つづく)