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東大で講演会「東南アジアにおける『美術』の誕生とリアリズム」

後小路雅弘・九州大学教授(元アジ美学芸課長)による東南アジア美術史の講演会。
講演会 東南アジアにおける「美術」の誕生とリアリズム
日時:2016年12月21日(水) 18時~19時30分
場所:東京大学 駒場キャンパス18号館4階 コラボレーションルーム3
講演者:後小路雅弘(九州大学大学院教授)
モデレーター:加治屋健司(東京大学大学院准教授)
来聴自由・予約不要
チラシは「プルサギ」メンバーでインドネシア美術の巨匠スジョヨノ作品。黒田部長はスジョヨノの書いた「インドネシアの絵画 現在そして来るべき日に」(1939年)を読んでものすごく感動してインドネシア語の勉強を始めたのであった(まだ読めないけど)。インドネシア美術のリアリズムの、いや「自立」したアジア近代美術の誕生を告げる輝かしい名文です。
すべての芸術家は、第一に芸術家としての人格を備えていなければならず、また全く他者の賛同を得られなくても、社会に対して自分の思想を投げかける勇気をもたねばならない。(中略)
更にこの真理と美が若い芸術家たちの胸を焦がし、その理想主義の中に、強い喜びを引き起こすならば、彼らは自ずから上述したような無個性で血が通わず、生命のない観光客向けの芸術を捨て去り、喜びと躍動感に溢れる新しい絵画を創造するだろう。そして旧い世界を離れて、来るべき世界を良くするために、現在を生きるだろう。
「東南アジア 近代美術の誕生」図録(1997年、福岡市美術館) 亀井はるみ訳、p.204-5参照。
(ししお ひさしぶりにまともな情報提供とまともな記事)